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【映画】『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の感想

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※またネタバレほどの内容開示はないですが、ごく一部の内容公開を含みます

特攻隊の歴史

特攻隊(とっこうたい)は、特に 第二次世界大戦 中に日本が使用した特别攻撃を行う部隊のことを指します。 この部隊は、敵艦船に対して自らの命を賭けて突撃することを目的としていたため、「特攻」という名前がついています。 第二次世界大戦 の中で、日本は多くの戦争のシーンで困難な状況に陥りました。 資源が不足していたため、技術的に劣った状態でも、なんとか戦況を逆転しようとしたのです。

参考・引用:特攻隊とは?その歴史と影響をわかりやすく解説共起語・同意語も併せて解説!

勝つためとはいえ、残酷な歴史であったと思います。

私は知覧特攻平和会館に行ったことがあります。

その時は表面的にただ「日本はひどいことをしていた。戦争は悪いことだ。」と痛感したのみでした。

そしてその感覚から今も成長できているかは分かりません。

センシティブな内容だと思っているのでなかなか言葉を選んでしまいそうになります。

作品の紹介なので、作品そのものについて語れればと思います。

プロローグは激しい

プロローグは福原遥さん演じる主人公の、すさんだ心境が描かれます。

私も幼少期からずっと、心はどこかすさんでいたように思います。

この年になってだいぶ良くなってきました。

3食たべられて、ぐっすり眠れて、運動もやって。

でもどこかぬぐいきれない怒りや悲しみを、若さというエネルギーで何とか昇華したり、

抱えたまま耐えることができていたと思います。

ありふれた日常

私たちの多くは、おそらくありふれた日常を生きています。

映画やドラマのような衝撃的な展開やとてつもない感動を覚える瞬間というのは、そうあるものではないでしょう。

日常の中のほとんどが、デジタルで仮想的な世界に魅了され、現実から離れがちなことが多いのではないでしょうか。

この映画の舞台は1945年です。

時代が変われば、朝の訪れに新鮮さを感じられることを教えてくれます。

橋渡し

特攻隊を任命されたのはいわゆる若者です。

まだまだ長い未来があった若者たちは、残酷な歴史の犠牲となりました。

言い換えれば、今なんだかんだ言っても平和である日本が築かれたのは、

この尊い犠牲があったからこそかも知れません。

特攻隊の思想を肯定するものでは決してありません。

ただ、明らかに残酷であった歴史や、凄惨な災害が毎年ニュースで取り上げられることは、

今ここに在る私たちに教訓と学び、そして未来への成長を与えていると思います。

今世界のどこかで、特攻隊で亡くなった方々が生まれ変わり、幸せな人生を歩んでいてくれることを願います。

問題提起

物語は女子中学生という、まだ歴史に対して未熟な主人公の視点を基に描かれています。

「自分ももしタイムスリップしたらこんなことを感じるんだろうな。」という、心情を重ねやすい作品に仕上がっています。

文字の羅列で難しさを感じてしまうような倫理観ではなく、そこにあるのは真っすぐな感情です。

スポーツ

物語の途中で野球をするシーンが出てきます。

戦争の勝ち負けもスポーツで決めればいいのにと、思わずパッと考えが浮かんでしまいました。

この作品は特攻隊の歴史が主軸にあります。

恋愛やファンタジー的なものは要素として含まれています。

かわいい

「5番が遅い」は男性にはグッとくるセリフではないでしょうか。

ぜひご覧ください。

ゆりの花

象徴的に用いられているのはユリの花です。

花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」です。

私は「純粋」「無垢」が主人公と特攻隊員たちで、

「威厳」が当時の大日本帝国であると解釈しました。

痛み

この映画は後世に受け継がれるべき『痛み』の歴史を描いていると思います。

とてつもなく強大で、後世まで轟いているこの痛み。

今は些細なことで傷つけあったり、

些細ではなくても小さなことの積み重ねでぶつかってしまったり。

しかもそれは無意識のうちにやってしまっていることだったり。

最後の文章を書いている今日は、

あくまで自分の心の中でですが、仕事で失敗を感じました。

もっと広い心が持てるように、日々精進していきたいです。

人から見ればとてもつぶさなことかも知れませんが。

特攻隊の時代に生まれた人たちの生きざまに負けないように。

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