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※またネタバレほどの内容開示はないですが、一部の内容公開を含みます

2021年の映画です。
主演は菅田将暉さんと有村架純さんが演じています。
意外にも

物語のはじまりは、意外にも理屈っぽいものであります。
タイトルから察しようとすると、とてもピュアで真っすぐなラブストーリーなのかと思いがちですが、
そんなことはないようです。
ちゃんと現実に生きる私たちを、物語が引き込んでくれます。
ただ、主人公2人の出会い方そのものは、とてもフィクションめいていることは言うまでもありません。
しかし、そこには私たちの理想が眠っている気がしてならないんです。
できすぎか

2人が結ばれるには、あまりにも話ができすぎている。
そんな印象を受ける人もいるかもしれません。
しかしエンタメとは、物語とはそういうものです。
この作品は観る人が観れば、2人が結ばれていくまでの過程が現実よりも誇張されてみえるでしょう。
内心の共鳴

現実における愛というのは、男女間の話にかかわらず、内心をいかに共鳴させていくかが大切なところであると思います。
本当にこれは、恋愛や結婚生活に限らず、人とのつながりとしてあると思うんです。
余韻に浸るとは

余韻に浸りたいという思いは、その出来事が大切な思い出だということを示しています。
その時はほろ苦く感じたり、苦しさがあった体験だとしても、
後になって思い出して微笑んでしまうくらいの出来事だったのであれば、
それはあなたにとって、必要だった出来事だということのはずです。
仕事人間か

社会人として社会に身を置く人というのは、当たり前ですがとても多いです。
その多くの人が、無意識のうちでも意識してでも問わず、アイデンティティを社会にゆだね生きています。
少なくとも仕事をしている間はですね。
これが本当に、特に若いうちは、プライベートの時間でさえ思考を社会に持っていかれてしまいます。
「本当はこんな人じゃないんだろうけどな」と、はたから見れば気づいてしまうことも、社会という名の思考に取り込まれている人は、
自分では気づきにくい状況に身を置かれ続ける可能性も大いにあります。
要するに、本来の自分に立ち返る習慣を身につける必要があると思うんです。
そうしなければ、本来の自分を見失ってしまうと。
ここで私たちは試されている。
無意識に入りこませないように闘っているんだ。
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すれ違うのは

すれ違うのは何も、赤の他人ばかりではありません。
それは普段からとても親しい人だったり、家族、友人、恋人など実際は様々な人が対象となります。
こんなに身近な人となぜすれ違うのか、とため息をつく瞬間もあったかも知れません。
やはり現実は中々に大変なものです。
そんな大変かつ埋まりそうで埋まらない両者のすき間をいかに埋めるかに、人生はかかっていると思います。
現実への旅立ち

日々の日常を、自身の人生を歩み続けることは、容易いようで容易くない。
それは生きれば生きるほど、肌感覚レベルでも実感が強まって来るのではないでしょうか。
とにかく楽な道を何とか進むことも可能ですが、その道は目に見えない落とし穴のようなものがいっぱいあります。
気づいたら簡単には抜け出せない長めの苦しみが待っているような。
そして勇気がいる険しい道は、目に見えて苦しさを味わうことになりますが、
目に見える分だけ、自分で調整して歩んでいける道になっているはずです。
現実逃避という、あとで後悔するような道を選ぶのか、
多少困難が待ち構えていそうな大海原に勇気を出して航海していくような道を選ぶのか。
本当に進んでみないと分からないのが人生です。
ああ、もっと強くならねば。
枠組みって

枠組みって何げないものですが、無意識にとても重要視されていると思うんです。
それは独身であったり、恋人同士、夫婦、家族など。
特に母である、父である、または祖父母の立ち位置であるとか、クローズアップされていない部分であっても、
そこには役割があり、湧き上がる責任が大なり小なりあるもだと思います。
おのずとそうした役割に染まっていくということはよくあることだとも思っていて、
理想と現実のはざまで混乱し悪戦苦闘しながらも前に進むしかない時もあると思います。
この作品で言えば、理想をかかげるのが恋人同士の段階で、結婚に向かうとは、
現実に理想を少しずつすり合わせていく時期だとも感じました。
若さゆえ

若いって自由です。
お金こそ少なくとも、そこにはいろんな体験ができる自由があり、
特に若いうちはその権利が与えられているようなものです。
「もう〇歳だから。」とか、世間の風潮に合わせて体裁を取り繕う必要もありません。
「まだこれから。始まったばかりだ。」という未来を見据える要素が大きいかと思います。
だからこそ、この段階で恋人同士になっている人たちの中で結婚に向かっていくのは、
とても力のいる工程だと思います。
恋人関係だけの世界から、社会人へのアイデンティティの変遷を織り交ぜた上で考える必要があるのですから。
もし若い段階で支え合えそうな相手がいる人は、正念場でしょう。
つまりは

作品の雰囲気になぞって例えるなら
「尻尾まであんこが詰まったたい焼きのような映画」だと言えるでしょう。
この作品を観て、主人公2人の世界観に浸ったり、そこからまた日常に向けて思いをフォーカスしてもらえればと思います。
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