邦画の感想

【U-NEXT】映画『ラーゲリより愛を込めて』の感想

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※またネタバレほどの内容開示はないですが、一部の内容公開を含みます

2022年の映画です。

主演は二宮和也さんが務めています。


終わりの先にも物語はある

戦争という凄惨な過去の出来事は、ことあるごとに私たちの日常にも報道されたり、映像を通して目の当たりにすることがあります。

しかし戦争が終わっても、その先の日常にも戦争という歴史の爪痕は影響していきます。

この作品は、そんな終戦を迎えたあとの世界の物語です。

贅沢の中で

私たちは、ほとんどの人が3食ごはんを食べられています。

住むところもあり、もちろん雨風はしのげて、冷暖房も完備されています。

仕事があることも、ありがたいこと。

単純に文章にしてみれば、これほど幸せな人生はありません。

おまけにレジャーを楽しめたり、エンタメを楽しめたり、食にこだわることだってできちゃいます。

家電や車や、家そのものにもお金に余裕があればこだわれるのです。

海外旅行だって行っちゃいます。

そんな中で、なぜか心は満たされなかったり、誰にでも1つや2つ悩みはあるのが当たり前というのが、不思議なところではあります。

心の豊かさや貧しさというのは、別次元の話なのでしょうか。

ともかく戦争と比べれば、本当に贅沢なことです。

戦争は生きるか死ぬかです。

そんな壮絶な精神と極度の緊張の只中で日々を生きるというような世界です。

食事も満足に摂れず、住むところも選べません。

現代の日本という、世界トップクラスの治安の良さに満ちた世界で、

私は何を悩んでいるんだろう。

毎日満足にごはんをいただきながら、何をゆううつに過ごすことがあるのだろうか。

そんなことを最近思います。

真冬だからですかね。

終戦後の波及

終戦したから終わりではないのか。

そういえば日常にも、終わったつもりが他にもまだまだと、副次的なものはたくさんあるな。

お腹いっぱい食えている

私たち日本人は、ほとんどの人が毎日3食満足に食べられていると思います。

それはとても幸せなこと。

そしてとても見失いがちなことだとも思います。

自分だけが

「自分だけが○○な目に合っている」

「自分だけが○○な状況なんておかしい」

生きていれば、多くの人の頭に浮かぶであろう被害者意識。

しかしどこか救う必要がありそうな意識。

人生はおおむねプラスマイナスゼロであろうことも分かっていて、

でもどこか信じたくなくて。

すべては自分が巻き起こしていることであることも、どこか信じたくなくて。

どうしても外部に救いや助けを求めてしまう。

しかし戦争は、自分がとか自分以外がとか、そういう世界にいられなくなります。

家族と離れ離れになり、遥か遠い国となった日本に想いをはせ続けながらも戦い、

強制的な連帯責任に身を投じ、実質的な人権は最低限までとどめられてしまう。

そして、そんな日々を何年も過ごすことになります。

どれだけの境地だったでしょうか。

どれだけの心境だったでしょうか。

想像もつきません。

「自分だけが」

なんて考えが巡っている内は、本当は余裕があるのかも知れません。

私たちが生きる社会は、先人の人たちがよりよい社会にしようと必死に努力してきた結果に存在しています。

そんな社会でどんなに満たされようと、まだまだ上を渇望している人は、

良く言えば向上心があると言えて、未来もより良いものになる足掛かりとなる存在にも成り得ると思います。

一方で悪く言えば「足るを知る」ということが欠乏したまま人生を歩んでいるとも言えます。

何事にも良し悪しはあるので、そこはバランスを取って、臨機応変に生きていきたいものです。

ある努力

人生は挑戦と苦難の連続です。

生まれたら「生まれたよかった~」で終わりじゃありません。

親も子育てに奮闘するし、子どもも泣きながら育たなければなりません。

その先に家族の達成感があったり、喜びの瞬間があったりするものです。

そんな成功は相当な努力の先にひと光あれば良いというようなもので、

現実と真っ向勝負でずっといくというのは、まっすぐにただひたすらというのは無理も生じてきます。

ただ多くの物事というのは、自分の努力次第で払拭できるものだと考えています。

実際に私は何かで1番になった経験もありますし、

努力して受験を突破した経験もあります。

ダイエットに成功した経験だってあります。

決して自慢なんかじゃありません。

成功体験というのは、テレビなどエンタメの先に広がっている幻想ではなく、

自分の力で現実に叶えられることだということをお伝えしたいのです。

私の人生は、年を重ねるにつれて、だんだん良くなってきています。

しかし、成功してしまえば、たちまち感覚が麻痺してしまうことにも気づきました。

何の問題もない日常というのは、再びうだつの上がらないダメな自分に引き戻す力を生んでしまいます。

成功の先には、自分をいかに見失わないかという試練が待ち構えています。

見失ってしまえば、日常にたくさん溢れている幸せは見えなくなってしまいます。

逆に言えば、自分を見失わなければ、人生は幸せに溢れたものとして目の前に在り続けます。


※本ページの情報は2026年1月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

こころを突き動かすのは

こころを突き動かすのは、基本は自分自身でしょう。

「あれをやろう」

「これをやろう」

「今度はそれもやってみよう」

自分自身の考えや思いを発露として、私たちは日々動いています。

しかし、どうしても思い悩むことがある時期は、どうしても行動が億劫になりがちにもなります。

とかくこの冬の時期は、何をするにも億劫になりがちです。

メンタルに影響しがちにもなります。

今作の舞台は寒いロシアの気候にあるため、その中でさらに過酷な状況を強いられる登場人物たちと比べれば、

自分の状況はまさしく、へでもありません。

しかしそんな、へでもない状況に思い悩まされることが、事実としてあるんです。

自分ではどんなにもがいているつもりでも、状況をなかなか打破できない時期というのが、人間にはあるんです。

そこで必要なのが、人の言葉です。周囲からの働きかけです。

それによって知らず知らずのうちに救われていることが、何度もあります。

だから、自分が元気な時は、周りへうまく働きかけていくことが必要だと思うんです。

人の心は読めませんし、なかなかお互いに難しいところではありますが。

それでもエネルギーが余っているような状況があれば、是が非でも働きかけて行く必要があります。

そうやって私たちは、頭の中では過酷だと言える状況を、まだ何とかできる世界で生きられています。

何度でも

私はこの映画を観て、とても温かい気持ちになれました。

「こんな風に、何度でも温かい気持ちになれたら」とも思いました。

日常という戦争の中にいるからさ

日常は戦争だなとも思います。

浮かれてはいられない、

逃げてもいられない、

真面目一辺倒でもいけない、

しかし様々な在り方すべてを投じて、何とか生きていかなければいけない。

言ってしまえば時には浮かれ、逃げ、真面目に取り組むという姿勢も取る必要があります。

「そんなに毎日必死で生きるほど大変なものかな? 」

と疑問に思う人もいるでしょう。

すべてを軽やかに要領よくというのは理想です。

確かにそうありたい。

ただ自分の把握しきれていないところで、様々なできごとが巻き起こっていることは、知っておきたい。

人々の言動や行動で理解できないところを理解できるようになった方が、

人生はより豊かで幸せなものになると思うんです。

麻痺しやすい日常の中で

本当に麻痺していると自覚されます。

3食食べられて満足に眠れている。

仕事の時以外は、動くも動かないも自由。

仕事があること自体も恵まれている。

しかしその日常に満足しきれないまま、どこか「もっと、もっと」という感情を拭い去りきれないでいる。

考えてみれば大なり小なりそんな思いは誰しも持っていて、社会に身を置く人間として当たり前の感情なのでしょう。

当たり前が当たり前じゃないという事実を、それを理解しきっているこの感情を、失いたくない。

映画は救い

生き方は自由で、人間は弱い生き物です。

浮かれてもいいし逃げてもいいし、迷惑さえかけなければ、それだけで生きていくことも可能です。

ただそれでも現実を真っ向から受け止めざるをえない状況も時にはあります。

映画はそんな状況に救いをくれます。

勇気や情熱や感動をくれます。

「こんなんじゃいけない」

「このままじゃいけない」

あなたもこの映画をご覧になって、明日からの一助にしていただけたらと思います。

※本ページの情報は2026年1月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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