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冒頭の展開

冒頭シーンでは競馬場でのトリッキーなやり取りがありますが、心をつかまれることはありません。
分かる人には展開が分かってしまいます。
出てくるタイトルのデザインも、非常にチープなものです。
しかし、ここから人情あふれる、振れ幅のある物語が始まっていきます。
村上ショージさんの才能

この映画を観るまで、村上ショージさんといえば明石家さんまさんのバーターという認識しかありませんでした。
とても演技の才能があられる方です。
柔らかな独白

村上ショージさん、終盤で独白されます。
かつて、こんな柔らかな独白があったでしょうか。
シーンにおける場所や雰囲気も相まっているのでしょうが、やはり村上ショージさんの演技が光ります。
「ああ、関西弁の俳優さんのこういう心のこもった演技あったな。」と、思い出させてくれました。
内容には人情があり、人生の残酷さの断片も有りますが、全てを村上ショージさんの演技が柔らかく包み込んでいます。
日常の光と影の分かりづらさ

村上ショージさん演じるテツさんは、深い罪悪感などはなく詐欺師を始めたそうです。
そこから家庭の破綻、妻の死、子どものあまりに牧歌的な生き方と波及していきます。
そして自分が詐欺師をやっていることは、間違っていたと悟ります。
不運ともいえる出来事や人生は続きますが、阿部寛さん演じるタケさんを含めて、娘たちの人生を救おうと一人奮闘します。
自分の人生に自らケジメをつけにいっている。
良くも悪くも、自分の人生を謳歌する方向へ進んでいる。自ら。
人は日常で自分の行っていることが良いことか悪いことかなんて、深いところではいちいち気にしていません。
大半の方が忙しさを生んでしまいがちですし、考えているばかりでは何も始まりません。
ただ私は「気づいたらもうこんな年になっていた」なんてことは言いたくありません。
半分冗談では言いたいですけど。
自らの人生は手放して、いつの間にか人に尽くすだけの人生になっているとしたら、それで満足ですか?
相手の人も尽くされれば満足するのでしょうか?
お互いが満足するという選択肢はありませんか?
暖かい明かりをともしているつもりでも、相手にとっては火を浴びせられているかもしれない。
でも相手を傷つけることを恐れて、明かりを近づけ出さなければ、相手は寒い思いをしてしまう。
これは難しいですね。分からないですね。
お互いが満足するには、最後はとにかく行動してみるしかない。
上の画像の路上ミュージシャンと、前を歩く女性二人は、どちらが幸せでしょうか?
推し量れるものではないのかも知れませんね。
今作での主要人物たちは、みんな救われたと思います。
自分と相手を想う気持ちがあれば、路上ミュージシャンも女性二人も、私たちも、救われるはずです。
幸せになれるはずです。
ブログなので、日記的に余談的に書きました。
原作は

描写が少し生々しいです。
映画よりも原作の方が、少し登場人物たちの影の部分にスポットライトをあてている印象です。
といっても、人情あふれる物語として楽しめます♪
他の登場人物

阿部寛さん―顔がずっと変わりません。
石原さとみさんーふにゃふにゃキャラです。アンナチュラルの時とは別人です。
能年玲奈さん―かわいさが分かりました。


